Monthly Archives: 10月 2017

あおり運転ドライバーを心理分析、ストレスに対する自己防衛から危険行為に あおられた側の対処法は

前の車に近づいてあおるなど交通トラブルから事件に発展するケースが全国で相次いでいる。危険な運転をするドライバーは「ロードレイジ」と呼ばれ、専門家は日頃のストレスに対する自己防衛から攻撃的になると指摘。県警はトラブルに巻き込まれないよう「ゆとりを持って運転してほしい」と呼び掛けている。

■トラウマ

飯能市の大学生女性(21)は免許を取得した頃、運転中にあおられた経験がある。「車間距離を詰められて何度もクラクションを鳴らされた」。今でも運転することが怖く、トラウマになっているという。

JR浦和駅(さいたま市浦和区)前で客待ちをしていた60代のタクシー運転手男性は「後ろにぴったり車をつけられて、あおられることはよくある。われ関せずという姿勢でないとトラブルに巻き込まれかねない」。高速道路を走行中、後ろの車にハイビームで照らされ、ミラーで後方確認ができなくなったこともあった。

あおりなど車の運転を巡るトラブルは県内でも相次いでいる。新座市では16日、軽乗用車のドアミラーを割ったとして男性が器物損壊容疑で逮捕=処分保留で釈放。19日には深谷市で、あおり運転をとがめられた運転手に腹を立て刃物を示し脅したとして、暴力行為法違反容疑で男が逮捕された。

県警によると、十分な車間を取らずに運転する「車間距離不保持」による摘発は年間1千件前後あり、昨年も973件あった。一般道に比べ高速道路での摘発が多く、全体の6割以上を占める。

■ストレス解消

車間距離を詰めてあおる、進路妨害する。危険行為に及ぶドライバーは「ロードレイジ」と呼ばれる。日本交通心理士学会の太田博雄会長は「日頃のストレスを解消することで自己防衛を図り、そのための手段として車が使われるのではないか」と心理状態を分析する。

太田会長によると、人間は不安な状況に置かれると、自己を守ろうとする防衛機制が働く。防衛機制の一つに挙げられるのが攻撃行動で、あおり運転は他者という「外部」に向けられた攻撃行動の一つ。欲求不満やストレス解消のはけ口を持っていない場合、危険行為に走りやすい。

成長過程で欲求不満を経験していなかったり、逆に抑圧され過ぎたりすると「適切な問題処理ではなく、攻撃行動の方が手っ取り早いと考えてしまう傾向がある」という。

あおられた場合の対処法として太田会長は「挑発行為に反応しない。直接絡まれた場合は謝ることで相手の神経を逆なでしない」ことを挙げ、相手の行為にいら立ちを感じた場合は「深呼吸して落ち着いたり、行動の結果を予見するのが自己をコントロールするのに効果的」と説明する。

県警交通企画課は車間距離を十分に取ることで交通事故を防止しようと、「0102(ゼロイチゼロニ)運動」に取り組んでいる。前の車が通過した地点を、自分の車が通過するまでに2秒以上数えられるかが目安だという。

同課は「車間距離が十分あれば、何か起こっても事故になる前に対処することができる。ゆとりを持って運転してほしい」と呼び掛けている。

http://www.saitama-np.co.jp/news/2017/10/25/03_.htmlより転載

男性の育休取得率低迷に社会心理学現的な「壁」が関与 – 九大

九州大学は、同大大学院人間環境学研究院の山口裕幸教授と、人間環境学府博士後期課程3年の宮島健氏らの研究グループが、日本において20代~40代の男性の多くは「男性の育児休業」を肯定的に捉えているにもかかわらず、同年代の他の男性が抱いている「男性の育児休業」に対する考えを実際よりも否定的に思い込むことが、育児休業の取得を抑制していることを明らかにしたことを発表した。この成果は9月20日、科学雑誌「Frontiers in Psychology」オンライン版で公開された。

男性の育児休業における多元的無知

日本では、かつては「男は仕事、女は家庭」という性役割分業的な価値観が優勢であったが、近年ではそうした考え方が薄れてきている。しかし、男性の育児休業取得率は低迷している。男性の価値観が変化しているにもかかわらず、取得率が伸び悩んでいる理由についてはわかっていなかった。

研究グループは、育休取得率の低迷の一因として、社会心理学的現象である「多元的無知」(多くの人々がある特定の価値観や意見を受け入れていないものの、”自分以外の他者はそれを受け入れているのだろう”と誤って思い込んでいる状況)に着目。20代~40代の日本人男性を対象としたWeb調査によるデータ収集と統計的分析を用いて、男性の育児休業との関連性を検討した。

群ごとの取得意図の違い

その結果、多くの男性は、自分よりも他者の方が男性の育休に対して否定的だと推測しており、「自分も他の男性も育休を肯定的に捉えている」と回答した人々(自他ポジティブ群)と、「自分は肯定的だが、他の男性は否定的だろう」と回答した人々(多元的無知群)とで「取得願望の強さ」(どれくらい取得したいか)に差はみられなかった。しかし、「実際に子供が生まれたときの取得意図(実際に取得するかどうか)」は、多元的無知群の方が低いことが明らかになった。つまり、取得願望は高いにもかかわらず、他者が育休に否定的だと思い込むことで取得を控えてしまう傾向があると示された。

この研究結果は、日本における男性の育休取得率の低迷に多元的無知が関与しているという新しい視点を与えた。男性の育休取得率の改善に向けた方略を策定する上で、役立つ知見であると期待される。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

http://news.mynavi.jp/news/2017/09/21/057/より転載

赤ちゃんは「大人が奮闘する姿」を見て学ぶ 米MIT研究者

最初はうまくいかなくても、もう一度トライし、それでダメでもまた試す——。特に赤ちゃんの前では、こうした姿勢が大切なようだ。

生後約15カ月の赤ちゃんは、大人が何かしらの課題に奮闘し成功する姿を見ることで、より粘り強く目標達成を目指すようになる可能性がある——。そうした最新の研究結果が発表された。

この研究結果が示唆しているのは、大人が何かに奮闘する様子を子どもたちに見せることには価値がある、ということだ。「子供たちに一所懸命な姿を見せることで、子供たち自身も物事に一所懸命に取り組むようになる可能性がある」と研究者らは9月21日に学術誌「Science」で発表した論文で指摘する。

この研究では、赤ちゃんたちは大人がしたことをただ真似たのではない。大人が取り組んだのとは違う課題を赤ちゃんに与えたところ、“粘り強くやり続けること”の大切さを学んだであろうことを示唆する結果が得られたという。

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らは、生後13カ月から18カ月(平均15カ月)の赤ちゃん計262人を対象に3つの実験を行った。

基本的な手順は以下のとおりだ。2つのグループに対し、まず研究者が透明なプラスチック容器からゴム製のカエルを取り出す様子や、カラビナ(開閉できる部品のついた金属リング)からキーチェーンを外す様子を見せる。

その際、一方のグループの前では、研究者はなかなか課題をクリアできずに30秒間奮闘する様子を見せた上で目標を達成する。もう一方のグループの前では、わずか10秒間でたやすく課題をクリアし、30秒間に3回その方法をやってみせる。どちらの場合も、研究者は「見て、中に何かあるわ。取り出してみましょうね! これでうまくいくかしら。ダメね。それじゃあ、こうしてみようかしら…」といったように、赤ちゃんに話しかけながら実験を進めた。

photo (Julia Anne Leonard via AP)

赤ちゃんには、大人が課題をクリアする姿を見せた後、フェルトで覆った箱から音楽が流れる様子を見せ、自分でも音楽を流してみるよう促す。箱には大きな赤いボタンがついており、押せるようになっているが、押しても音楽は流れない。問題は、赤ちゃんがどのくらい粘り強くこのボタンを押してみるかだった。

3つの実験いずれにおいても、研究者が課題を簡単にクリアするより、奮闘する様子を見せられた赤ちゃんの方がボタンを押す回数が多いとの結果が得られている。例えば1つの実験では、研究者の奮闘を見た後の赤ちゃんたちが平均23回ボタンを押したのに対し、研究者がそれほど苦労せずに課題をクリアできたのを見た赤ちゃんたちがボタンを押した回数は12回にとどまっている。この回数は、大人が課題に取り組む様子を見せずに最初からただ箱を渡した場合とほぼ同じだという。

研究者が課題に取り組む際に、赤ちゃんと目を合わせたり、名前を呼びかけたり、赤ちゃんの注意を引くために高い声で抑揚を大きくつけて話したりなど、赤ちゃんと積極的にかかわりを持とうとした場合には、学びの効果はさらに強まるという結果も得られた。

一連の研究結果は、赤ちゃんが「わずか数例からでも努力の価値を学ぶことができることを示している」とこの研究論文の上席著者であるローラ・シュルツ氏は語る。

今回の研究では、こうした効果がどのくらい持続するかまでは確認できていない。親が自分の子供に対して同じ効果をもたらすことができるかどうかも不明だ。「ただし自分の子供の前で試してみる分には問題ない」ともう1人の著者であるジュリア・レナード氏は語る。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1709/26/news097.htmlより転載

誤解だらけのアドラー心理学

最近、書店に入ると、心理学の本が平積みされているコーナーが目立つ。中でも、数多くの類書が出ているのが、「アドラー心理学」だ。ところが、「これらの中にはアドラーの本当の教えを誤解しているものが少なくない」と、哲学者の岸見一郎氏が警鐘を鳴らしている。岸見氏はアドラー心理学ブームを作った『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)の共著者。では、アドラーが本当に伝えたかったのは何なのか。岸見氏が世に広がる誤解を解きほぐす。

言葉は真理を伝えられるのか

  • 岸見一郎氏
    岸見一郎氏
  • 売れ筋本が並ぶ八重洲ブックセンター 本店1階店頭にも、アドラー本がずらり
    売れ筋本が並ぶ八重洲ブックセンター 本店1階店頭にも、アドラー本がずらり

 仏陀は菩提ぼだい樹の下に座して悟りを開いた後、自分が悟ったことはあまりに深く微妙なので、それを説いたところで理解されず、誤用する人も現れるだろう、それなら、このまま沈黙を守り、直ちに涅槃ねはんに入るにくはない、と考えたのです。

 しかし、ためらう仏陀が、再三再四説得されて説法をしたからこそ、仏陀の教えは誤解されもしましたが、今日まで伝えられることになったのです。

 アドラーは「われわれの科学でさえ絶対的真理に恵まれていない」といっています(『個人心理学講義』)。誰もが誤る可能性があります。それにもかかわらず、少しでも真理に近づく努力は必要だと思います。

 2013年に『嫌われる勇気』が刊行されて以来、アドラーの思想がよく知られるようになりました。

 他方、ブーム後に矢継ぎ早に刊行された類似書籍や、私の本の読者の反応を見ると、誤解されている面も多々あります。以下、誤解されていると思われるいくつかの点について考えてみます。http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160627-OYT8T50061.html

読売新聞より転載